第二回下北沢国際人形劇祭
| 公演期間 開催期間 |
2026/02/17(火) ~ 2026/02/23(月) |
| 販売期間 | 2025/12/06(土) 12:00 ~ 2026/02/23(月) 16:00 |
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概要
技術と魔法 あたらしい人形劇
第二回下北沢国際人形劇祭へようこそ! これは世界でいま最も面白い人形劇をまとめて観ることができる7日間です。人形劇は自由で、創造的で、飛び抜けた才能が集まる領域です。何世紀もの間、中心ではなく周縁にいたからこそのびのびと育った、人形劇という世界から生まれるアイデアと批判精神は、きっと私たちが生きる助けになります。この人形劇祭のベースは、パンクで、フェミニズムで、反全体主義で、反権威主義です。すなわち何百年もの昔から、人形劇が陽の当たらないところで培ってきたスピリットに根差しています。
人形劇の良いところは、誰でも、たった一人でも始められるところです。お金も仲間もいりません。「また一人で人形遊びしてるの?」と、親にあきれられながら思春期を過ごした(ブリストルの人形遣い、ディク・ダウニーの場合)。学校でいじめられていた少年は、家でいつもネズミのぬいぐるみと対話していた(ベルリンの人形遣い、アリエル・ドロンの場合)。世界のすばらしい人形劇のほとんどは、そんなふうにひっそりと、孤独に練り上げられたものです。人知れず行われた創造の先に、世界を轟かす傑作があります。下北沢国際人形劇祭は、そんな孤独な才能が集まる場所です。
冬の終わりの7日間に、お互いの孤独と創造性をもちよって、一緒に面白い人形劇を観ませんか。きっと、同じ志の人たちが見つかります。ここでは演じる人も、観る人も、手伝う人も、遠巻きに観察する人も、みんな一人の「人形劇人」です。本当に面白い作品と、クールな空間と、美味しい朝ごはんと、たくさんの「人形劇人」が、ご来場をお待ちしています。
■ 世界的に再注目される人形劇・オブジェクトシアター
脱人間中心主義やポストヒューマンの潮流の中で、欧州・アジアでは人形劇が再びアートの最前線に立っています。それを代表する欧州・アジアの劇団10組が一挙に来日し、現代的で刺激に満ちた人形劇/オブジェクトシアターの最新形を紹介します。
■ 多様なプログラム
ザ・スズナリでの公式招待作品上演に加え、人形劇/オブジェクトシアターの多層的な魅力を体験できる周辺プログラムを多数展開します。
● 公式招待・カンパニー一覧
・Compagnie Tchaika(カンパニー・チャイカ) チリ/ベルギー
・DAMUZA + Fekete Seretlek(ダムーザ+フェケテ・セレトレク) チェコ/スロベニア
・Compagnie Singe Diesel(カンパニー・サンジュ・ディーゼル) アルゼンチン/フランス
・Divadlo Drak(ドラク劇場) チェコ
・Tangram Kollektiv(タングラム・コレクティブ) ドイツ/フランス
・Drew Colby(ドリュー・コルビー) イギリス
・Compagnie Bakelite(カンパニー・バケリット) フランス
・Divadlo Alfa(アルファ劇場) チェコ
● インターナショナル・パペットスラム(有料)
日本・タイ・台湾の若手アーティストによる実験的ショート作品が集結。
新世代アーティストの創作に触れられるショーケース。
● 子ども向けヨーロッパ現代人形劇(無料)
スロベニアなどヨーロッパのアーティストによる、子ども向け作品を無料上演。
● オブジェクトシアターの入門的ワークショップ(有料)
欧州における同分野の第一人者による貴重な実践的ワークショップ。
● ブレークファスト・パペットクラブ(無料)
アーティスト・スタッフ・観客が毎朝同じテーブルで朝食を囲み、作品について語り合う交流企画。
● デイリージャーナル(観客参加型)
フェスティバル期間中に毎日発行される、観客参加型のフェス日報。メイン作品の批評は芸術批評を学ぶ学生が寄稿し、エコな印刷メディア「リソグラフ」によって無料配布します。
●SIPFひろば(入場無料)
フェスティバル期間中の3連休(2月21日〜23日)は、BONUSTRACKを会場に、パフォーマンス公演やワークショップ、フードやマーケットの屋台など、一日中楽しめるSIPF特設お祭りひろばをオープンします。
メインプログラム
『かもめ』
Compagnie Tchaika(カンパニー・チャイカ)
チリ/ベルギー
2026年2月17日(火)16:00〜 / 20:00〜
魔法のような超絶技巧、等身大人形の一つの里程標
チリの天才人形劇俳優、ティタ・イァコベッリによるエクストリームな一人芝居。引退を控えた大女優は、人生の最後にチェーホフ『かもめ』のアルカージナ役を演じなければならないが、次第に役柄と自分の人生が混ざりあい、混乱に陥っていく・・・・・・。カンパニーの代表作ながら今後のクリエーションに集中するために既にお蔵入りになっていたところ、「下北沢国際人形劇祭」のためならばということで今回特別に上演が実現。きっとこれが最後の機会、必見!
2018年チリ芸術批評家協会賞 最優秀作品賞・最優秀女優賞受賞
2020年ベルギー・メーテルリンク批評家賞「最優秀ソロ公演」部門受賞
どれを見るか迷っている方のためのキーワード
#チリのチェーホフ#等身大人形#エクストリーム・ソロ芝居#人形と人間の境界#カンパニーの第一作にして代表作#もう世界でここでしか見られない
上演時間:50分
言語:スペイン語(日本語字幕)
対象年齢:12才〜

『EXIT』
DAMUZA + Fekete Seretlek (ダムーザ + フェケテ・セレトレク)
チェコ/スロベニア
2026年2月18日(水)16:00〜 / 20:00〜
チェコオブジェクトシアターの一つの完成形
第一回下北沢国際人形劇祭で『アンナ・カレーニナ』を題材にめくるめくオブジェクト・キャバレーを上演し、「まったく分からないけど、すごく面白い」と大人も子どもも夢中にさせた最強の6人が、更にクールな新作を携えて帰ってきた! ライブ演奏のフォーク・エレクトロニカに、オブジェクトの音と動きが絡み合う、圧倒的な人形劇です。空港のような劇場空間に足を踏み入れた観客は、黒い制服の客室乗務員に導かれて座席に座ります。フライトのスピードでアンデルセン物語(『影』『裸の王様』『イーダちゃんの花』)の世界へGO!
どれを見るか迷っている方のためのキーワード
#一応アンデルセン#オブジェクトシアター#プラハのクールキッズによる東京のクールキッズのための人形劇#フォーク・エレクトロニカのライブ演奏#プラハ芸術アカデミー人形劇学科同窓生
上演時間:60分
言語:チェコ語(日本語字幕)
対象年齢:10才〜

『KAZU』
Compagnie Singe Diesel (カンパニー・サンジュ・ディーゼル)
アルゼンチン/フランス
2026年2月19日(木)16:00〜 / 20:00〜
人形劇だけが作り出せるマジックリアリズム
ブエノスアイレスで小劇場を営む家庭に生まれ、子どもの頃から路上で行われる人形劇を見て回っていたというフアン・ペレス・エスカラ。このすばらしいカリスマ的な人形遣いが20体の人形たちを通じて語りかけるのは、とても短く、とても小さく、しかしとても強力な物語の数々。コロナ禍中に南米で流行した「ミクロクエントス」(超短編小説)の形式を用いています。この小さな物語たちによって、現実はふたたび夢のような美しさを取り戻し、日常の憂鬱と狂気は小さく縮んでいきます。これは、人形劇だけが作りだすことのできるマジック・リアリズム。
どれを見るか迷っている方のためのキーワード
#ブエノスアイレスの路上から#20体のテーブルトップ・パペット#ミクロクエントス(ショートショート)#マジック・リアリズム#美しさ!
上演時間:60分
言語:スペイン語(日本語字幕)
対象年齢:12才〜

『白い牙』
Divadlo Drak (ドラク劇場)
チェコ
2026年2月20日(金)15:00〜 / 19:00〜
人形遣いによるカメラ遣い、ライブシネマの理想型
チェコ人形劇界をアルファ劇場と共にリードする名門人形劇団「ドラク劇場」による近年の最高傑作。ジャック・ロンドンの小説『白い牙』をスピーディーかつ詩的にまとめあげた、極北の大自然を駆け抜ける爽快な人形劇! 主演のミラン・ハインは、(1)オオカミ犬を演じる俳優、兼(2)オオカミ犬=カメラを操る人形遣い、兼(3)オオカミ犬目線のライブシネマの撮影者、という複雑で重層的な役割を完璧に魅力的に全うしています。生演奏のジャズ・ピアノを担当するのは1968年からドラク劇場で劇伴音楽を作り続けているヴィショフリード、この人は生ける伝説です。
どれを見るか迷っている方のためのキーワード
#ジャック・ロンドン#極北の大地#オオカミ目線のライブビデオ #「舞台上でのカメラの最も賢い使い方」との評#日本のどこかからリアル雪の塊を要調達
上演時間:60分
言語:ノンバーバル
対象年齢:12才〜

(1)『シャッテンヴェルファー: 「もの」のかげやさん』
Tangram Kollektiv (タングラム・コレクティブ)
ドイツ
(2)『シャドウグラフィー:「て」のかげやさん』
Drew Colby (ドリュー・コルビー)
イギリス
2026年2月21日(土)15:00〜 / 19:00〜
これが影絵の最前線! ドイツとイギリスの二つのカンパニーを一度に
一つはドイツから来た若きコレクティブ、もう一つはイギリスから来たエンターテイナーによる、最高に楽しい影絵二本立て。影絵は人形劇の中でも大きな領域を占めていますが、この二作品は劃期的な技術と発想で他の追随を許しません。このアイデアマン女子二人が「物」とその影の可能性をとことん引き出すさまは、まるで魔法です。それに、ちょっと影絵がうますぎる、このゴキゲンな紳士は一体なんなんですか。影絵の深淵をのぞき込む時、もちろん私たちの背後にも影がいます。明日からまた元気に、影を引きずって生きていこう! これは子どもを喜ばせ、大人を元気づける作品です。
※二本立てのため、転換に時間を要します(転換のための休憩時間未定。最新情報はウェブサイトをご確認ください)。 休憩中はぜひ劇場から歩いて5分の「フェスティバルセンター&BAR」で、おいしいドリンクと軽食と共にお過ごしください。
どれを見るか迷っている方のためのキーワード
#オブジェクトシアター&影絵#日用品が暴れ回る #影絵技術の最高峰 #懐中電灯の可能性 #パンク魂すら感じるほどの、影絵うますぎおじさん #子ども連れ歓迎
上演時間:合計75分 二本立て((1)35分、休憩時間未定、 (2)40分)
言語:ノンバーバル
対象年齢:5才〜

『危険な関係』『インベーダー』
Compagnie Bakelite(カンパニー・バケリット)
フランス
2026年2月22日(日)16:00〜 / 20:00〜
フランス・オブジェクトシアターの本丸
一人の男が高級レストランにやってきた。目の前にはシックなテーブル、その上には真っ白なテーブルクロス。素敵な一夜に胸を膨らませる男の前に現れたのは、ポンコツウェイターというか、ロボット掃除機だった。刺すか刺されるか(パスタにフォークを)、消すか消されるか(キャンドルを)、抜くか抜かれるか(ワインの栓を)。手に汗握る攻防戦! 果たして男は夕飯にありつけるのか? フランスのオブジェクトシアター界をリードするカンパニーの、爆笑作品二本立て。
a timeless satire on catering at its worst
「最悪のウェイターについての、時代を超えた風刺劇」
Joyce McMillan, The Scotsman
will we all end up with spaghetti sauce on our knees?”
「結局私たちはみんな、膝の上にスパゲッティ・ソースをこぼすしかないのか?」
Fergus Morgan, The Stage
どれを見るか迷っている方のためのキーワード
#フランス発、オブジェクトシアターの「正統」 #ある種のロボット演劇 #スラップスティック・コメディ #グルメのあなたに #手に汗握るレストラン
上演時間:合計65分 二本立て((1)25分、休憩時間30分、 (2)30分)
言語:ノンバーバル
対象年齢:8才〜

『ファウスト博士』『ドン・ファン』
Divadlo Alfa (アルファ劇場)
チェコ
2026年2月23日(月・祝)14:30〜 / 17:00〜
中欧人形劇史における不朽のレパートリー
「アルファ劇場」はチェコ国内に10箇所存在する公立人形劇場の一つで、チェコ人形劇界のトップランナーの一つ。その演出家トマーシュ・ドヴォジャークは、一度見たら忘れられないアルファ劇場独自のユーモアとダンディズムを築き上げた、堂々たるビール腹の白ヒゲの親方であり、チェコ人形劇界のレジェンドである。アルファ劇場はなんでこんなに面白いのか? なんでビールを毎晩一人あたり4〜5Lも飲み、流血騒ぎを起こし、朝起きると舞台にヒツジの糞が散乱しているような無法者集団なのに、若者たちの飽くなき憧れを集めるのか? それは劇場で明らかになります。
どれを見るか迷っている方のためのキーワード
#チェコ人形劇沼の入口 #19世紀的旅回り人形劇を代表する演目 #ピルスナービールの故郷プルゼニのおっさんたち #オブジェクトシアターの源流 #シュバンクマイエル的コラージュ
上演時間:合計75分 二本立て ((1)30分、休憩15分、(2)30分)
言語:チェコ語(日本語字幕)
対象年齢:10才〜

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