下北沢 ザ・スズナリ(東京都 特別区部) のチケット情報

「実存主義」を牽引し、世界に大きな影響を与えた20世紀最大の哲学者、ジャン＝ポール・サルトルの傑作であり、金守珍が師と仰ぐ唐十郎の劇団「状況劇場」の旗揚げ作品でもある「恭しき娼婦」。本作を、新宿梁山泊では2018年10月に東京芸術劇場シアターウエストにて、サヘル・ローズを主演に迎え上演した。

そしてその4年後2022年、いまだ戦火が収まらず、さらに激化してゆく世界情勢に、新宿梁山泊の金守珍とサヘル・ローズが立ち上がり‘戦争のない世界へ’というスローガンを掲げ、2022年9月のポーランド公演を経て、10月、芝居砦・満天星で2022年度版として「恭しき娼婦」の再演を敢行。そして2025年トランプ政権により、混沌深まるばかりの世界情勢に訴えかけるべく2025年12月、ザ・スズナリにて再再演を企画した。

サルトル没後40年以上たった今、世界各地でナショナリスティックな動きや侵略戦争、民族差別が目立つようになってきている。それらはすべて、20世紀に人類が “克服” を目指してきた問題であったはずなのに、なくなるどころか、昨今さらに激しくさえなっている。社会の不条理によって、人間の権利や自由、尊厳がいかに阻害されるか。サルトルがその問題に真っ向から向き合った『恭しき娼婦』は、このような時代にこそ、上演すべき作品だと考えている。  

今回の上演では、主演のサヘル・ローズと演出家・金守珍が、「自分たちの物語」として同時代の人々に向けて発信したいという強い思いがあり、そしてもう一つは、世界のあちこちで侵略戦争や民族差別、ヘイトなどが起きている今の時代に、この作品のメッセージをより強くアピールしたい、という願いを込め作品を創作する。

【公演ホームページ】https://s-ryozanpaku.com/