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  • ポイント

第十回記念公演
花乃公案

概要

  能 鉢木    浅見 慈一

 狂言 棒縛    野村 萬斎

舞囃子 羽衣    北浪 貴裕

  能 卒都婆小町 馬野 正基

 

 

第10回の節目を迎える今回は、能「鉢木(はちのき)」と能「卒都婆小町 一度之次第(そとわこまち いちどのしだい)」を中心に、舞囃子「羽衣 和合之舞(はごろも わごうのまい)」、狂言「棒縛(ぼうしばり)」を上演します!

 

「鉢木」は冬のある日、一夜の宿を探し求める旅僧と亭主の束の間の交流を描く作品です。旅僧は鎌倉幕府の執権・北条時頼の仮の姿なのですが、そんなことはまったく知らない亭主は貧苦の身でありながらも精一杯に心を尽くします。その正体が明らかになる物語後半は、本作の大きな見せ場です。

 

「卒都婆小町」は歌人であり、絶世の美貌を誇ったといわれる小野小町を主人公にした物語。彼女に心を寄せた深草少将の怨霊が、老女となった小野小町に取り憑く情念の世界を描きます。本曲は能の世界では老女物と呼ばれる大曲であり、能が作り上げた様式美の世界を存分に堪能できる演目です。

 

観世流能楽師のなかでも近年、顕著な活躍をみせる役者たちが揃った今秋の注目公演にどうぞご期待ください。

 

[事前解説講座]

2023年11月14日(火)午後6時半開始(30分前開場)

会場:銕仙会能楽研修所(東京都港区南青山4-21-29)

入場料:500円(※本公演チケットご購入の方は無料/要予約)

ご希望の方は、銕仙会まで電話でお申し込みください。

銕仙会 TEL:03-3401-2285(平日10時~17時)

 

【公演ホームページ】http://www.tessen.org/schedule/kikaku/231123_hananokouan

能 鉢木(はちのき)

 

シテ 佐野源左衛門常世 浅見 慈一

ツレ     常世の妻 長山 耕三

ワキ 旅僧/最明寺時頼 御厨 誠吾

ワキツレ   二階堂某 小林 克都

オモアイ    太刀持 野村太一郎

アドアイ     早打 中村 修一

 

          笛 槻宅  聡

         小鼓 田邊 恭資

         大鼓 大倉慶乃助

 

         地謡 観世銕之丞

            梅若 紀彰

            北浪 貴裕

            泉 雅一郎

            長山 桂三

            田口 亮二

            小早川泰輝

            小早川康充 

 

         後見 清水 寛二

            鵜澤  久

 

 鎌倉に向かう旅僧(ワキ)が、大雪のなか上野国佐野に至る。旅僧はそこで一夜の宿を借りようと人家に立ち寄るが、亭主の佐野常世(シテ)は貧苦のために一度は断りの返事をする。しかし妻(ツレ)の助言もあって思い直し、家に迎え入れると梅・桜・松の秘蔵の鉢の木を火に焚べ、旅人をもてなす。常世は一族に領地を横領されたことを明かし、それでも鎌倉に一大事があったときは真っ先に参上する覚悟を語り、翌朝、別れを惜しみつつ旅僧は出立する。

 その後、常世のもとに鎌倉から招集の伝令が届く。やがて執権の北条時頼が馳せ参じた常世の前に現れると、あの日に一夜を過ごした旅僧が時頼であったことが明らかになる。時頼は常世の誠の心意気を称賛し、新たに梅田・桜井・松井田の領地を与えるのであった。

 

 

狂言 棒縛(ぼうしばり)

 

シテ  太郎冠者 野村 萬斎

アド     主 月崎 晴夫

小アド 次郎冠者 野村 裕基

 

 

〈休憩20分〉

 

 

舞囃子 羽衣 和合之舞(はごろも わごうのまい)

 

シテ 天人 北浪 貴裕

 

    笛 槻宅  聡

   小鼓 田邊 恭資

   大鼓 大倉慶乃助

   太鼓 梶谷 英樹

 

   地謡 小早川 修

      伊藤 嘉章

      角当 直隆

      長山 桂三

      田口 亮二 

 

 

能 卒都婆小町 一度之次第(そとわこまち いちどのしだい)

 

シテ 小野小町 馬野 正基

ワキ 高野山僧 宝生 常三

ワキツレ 従僧 大日方 寛

 

      笛 一噌 隆之

     小鼓 曽和 正博

     大鼓 國川  純

 

     地謡 浅井 文義

        山崎 正道

        小早川 修

        伊藤 嘉章

        角当 直隆

        山中 ガ晶

        小早川泰輝

        小早川康充

 

     後見 加藤 眞悟

        観世 淳夫

 

 都へ上る道すがら、高野山の僧(ワキ・ワキツレ)は卒都婆に腰を下ろす老女(シテ)を見つける。僧は老女を諭して立ち退かせようとするのだが聞き入れられず、却って老女に言い負かされてしまう。その名を問うと、老女は小野小町の成れの果てだと明かす。

 やがて狂気を見せはじめ、老女に深草少将の怨霊が取り憑いたことがわかる。小町のもとに百夜通えば、その想いを受け入れると約束したにも関わらず、少将は最後の一夜を残してこの世を去る。その執心が、老境の小町を苦しめるのであった。小町は百夜通いの様子を見せるがいつしか我に返り、仏道を歩むことを思い決めて静かに合掌する。

公演・チケット詳細情報

  • 会場 宝生能楽堂
    アクセス情報
  • 公演期間 2023/11/23(木) 13:00
  • 価格 6,000円 ~ 12,000円(税込)
  • 問い合わせ 公益社団法人 銕仙会(てっせんかい)
    TEL: 03-3401-2285
  • 販売期間 2023/08/18(金) 13:00 ~ 2023/11/22(水) 17:00


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